笑顔の街

普通の都会では、無表情で無機質にすれ違う。
難しい顔をしているのはまだ表情が出てヨシとして、大概が目を合わせない。

私の住む町は、カフェやレストラン、クラブ、各種の商店が軒を並べるせいもあってか、道行く人がハロー!どう、元気?と声をかける。カフェのウエイターも目が合えばにっこり笑う。
笑顔で元気をもらえたり、人に元気を与えたり。

この街、ウエストハリウッドは1984に「街」として設立された、世界で最初のゲイタウン。LGBT (Lesbian同性愛・女, Gay同性愛・男, Bi-sexualityどちらもオッケー両刀, Transgender性転換者)を差別しない事をかかげた街。まず最初にはじめたのが「レント・コントロール(家賃、賃貸しに対する規制)」。多分、多くの大家が、その昔、ゲイにはアパートなどを貸さなかったのだろう。それらを賃貸しの方向から「差別しない」法律を作って独立した街。

ちなみにアパルトヘイトの南アフリカとはビジネスをしない協定も街が持っており、街を繋ぐシャトルがあり、シニアや障害者は無料&タクシークーポンも出している。「ゲイ差別」だけでなく、様々なところに存在する「枠」をとりはらう事に一生懸命な街。(上記情報提供 West Hollywood Magazin)

というわけで、ここはゲイの人が多く住む。
そして、住んでいる人の80%以上が男性(生まれたときの性別ね)と思われるが、多分「女役」の人のほうが多いんじゃないかと思う程、可愛い系の男性が圧倒的に多い。また、レズビアンであろう女性達は思ったほどにはみかけない。

トム(夫)が犬の散歩へ行くとき、私がゆっくり歩くと、10mほど先でトムがハントされかかっているのを何度目撃した事か。

とにかく、世の中のカワイイ男性が集結しているといっても過言ではない上に、驚く事に彼らは常に笑顔なんだ。普通にしててもハンサムさんなのに、笑顔を絶やさない。それは自分のベストの顔を知っているとも言える。信号待ちひとつでも、目が合うと微笑む。犬を見て「可愛い犬ね」と言い合う。
彼らは「笑顔の魔法」をよーーく知っている。

今はそうやって楽しく生きていると思うが、思うに辛い事もあったかもしれない。負けないぞ、って思ったかもしれない。心の中に傷を負っている人たちだっていたかもしれない。だからこそ、あんなに可愛い笑顔を見せられるんじゃないかと思う。人間は幅だから。良い事だけではない、幅だ。笑顔のいい人はそれだけマイナスの幅だって深く知っていると思う。勝手な推測ではなく、それは物理だと思う。氷山の一角とも言うし、白鳥の水面下とも言う。

カフェやレストランへ行くと、お昼ご飯はまるでサラリーマンの集う丸の内ほどの男性女性の比率だが、丸の内との圧倒的な違いは、美しくオシャレな事と皆が笑っている事。「うだつのあがらない男」に見える人はあんまり居ないんだ。皆が楽しんでいる。

ああ、彼らはこの街では守られてるんだ、本当の自分でいいんだ。だけど、外の世界では大変だったんだろうなあ、と思ったら、そのパイオニア精神と、笑顔の奥の人生模様が怒濤のように押し寄せてきて、涙が溢れ、胸が押しつぶされそうになった。「生きててくれてありがとう」って本当に思った。

そうそう、明日は この街でエイズウォークがある。
ミュージカル「レント」を演じて共感したという、キッズミュージカルの子供達(舞台の写真を撮らせてもらっている)と、去年同様歩く。

共感して下さる方、一緒に歩いて下さる方、募集!

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