歯とセルフ・ラブ

ここのところ、ケアしなくちゃいけない事が立て続けに起きた。
10年モノのグリーンカードの更新でカードがなくなるとか、車のタイヤを交換するとか、シャワーのノズルを直すとか、そういった、直す、ケアする事のオンパレード。

歯もそのひとつ。

去年の暮れに、長年の歯のカブセモノがとれて放っておいたら痛くなり、ついに歯医者さんへいった。日本でも放っておきがちだが、アメリカは治療費が高いので、歯医者さんは敷居が高い。

日本の様に1人の歯医者さんが何もかも全部するのではなく、アメリカでは歯医者でさえ専門分野に別れるため、「一般診察」「根っこの治療」「歯を抜く」は別々な治療院であることが一般的に多い。

1)ジュリアン先生

ジュリアンというドクターは若いアジアン・アメリカン。若い頃の風間トオルみたいで、うそみたいに醤油系のイケメンで、サンタモニカに立派なオフィスを構えている。他の歯医者さんに比べると良心的とうちの主人は言うが、それでもクソ高い。

その上、

「僕は歯は抜かないし、根っこの治療もしない。最初のコンサルタントと最後の仕上げだけです。もし僕が全部やっちゃうと、一日に3人しか診られない。だけど、歯を抜く専門の先生は一日に20人の歯を抜く。歯を抜くだけだとしたらどちらが上手いか、すぐにわかりますよね?」

という説明も、納得なのだけど、微妙な感じ。
でもハンサムだから、ま、許すか。

だいたい、全部を終わらせるといくらかかるのかと聞いたら、
根っこの治療 $1400(14万)
その隣を抜く $5〜600(5〜6万)
カブセものをする $3000〜(30万〜)

日本がいかに恵まれているか、と思うが、在住歴の長い友人に言わせると「比べモンにならないくらいアメリカの歯医者さんの技術はスゴい」との事。

ジュリアン先生はこう言った。

「歯はね、確かに高い。でもね、なぜおすすめするかというと、セルフ・ラブなんです。自分をきちんとケアする、自分にきっちりお金(技術のしっかりした、の意味での)と時間をかける。一生付き合う物ですからね、僕はただの歯の治療、って言うふうに考えているわけではない。その人に一番いい方法で一番いいものを提供したい。僕はあなたに処方箋を書きますし、相談にも乗ります。そして、抜歯のドクターと、根っこの治療のドクターもご紹介します。でも、どちらからも何ももらっているわけではない。そしてあなたがその後私のところへ戻って来ても来なくても構わない。ただ、皆さんにご自分の事を愛してほしい。だから最善を尽くしています。予算が少なかったら、一緒に一番いい方法を考えましょう」

もはや、言っている事がスピリチャルにさえ聞こえ、なるほど、このあたりがうちの主人が絶対にこの先生に見てもらえといった所以なのだな、と思った。

===

2)ラルフ先生

それから数週間。
紹介されたラルフ先生のところで、私は1400ドルかけて根っこの治療をした。その次にはその隣の歯を抜かなくてはならない。

ところが根っこの治療が終わったら、のど元すぎれば熱さ忘れる、で、そのまま、抜くべき歯を4ヶ月放っておいた。
最近、ソコが腫れてきて、左右対称でなくなってきた。

ヤバい。日本へ行って顔ヨガやるのに。。。シャレにならん。

で、ついに、残っていた歯を抜歯しに行った。

===

3) リチャード先生

リチャード先生のオフィスにて1時間待たされた。
待っている間に本が一冊読み終わりそうだった。
先生は、ごめんごめん、といいながら私の歯茎に「じゃあ痺れるジェルを塗るからね。これで麻酔も痛くないからね」と言い、局部麻酔を打った。

「ワタシ、痛いのイヤなんです」
「誰も好きな人はいないよねー」と先生
「いや、そういう趣味の人もたまにはいると思いますが。。。」
「ま、ありますけどね」と笑いながら先生。

その後、今のうちに必要ならトイレへ行っておいて、と言われた。
ふえ〜〜、長丁場になりそうな予感。

トイレへ行って帰ってくると、手術室(施術室)へ案内された。
アシスタントの説明が終わるとリチャード先生がやってきて、口の中につっかえ棒をカマされた。

「はい、もう少し麻酔打つからね、大丈夫だからね」
「いっ!あ〜う〜〜〜あ〜〜〜〜」とハミングにして気を紛らわせる。
  大体、麻酔の針が一番痛いんだ。そんなところにも打つんだー。へーー。
「はい、もうちょっと打つよ、はい、口あいて」
  ああ、一度麻酔の後にうがいをしてから抜くんだな、と思ったら

「はい、終わり。もう抜けた
 it’s finish. you are all set! (終わったよ)」

私は 思わず「わぁ〜〜!あなたは天才よ!」と言ったら
先生はピースしながら、蝶のように舞ながら手術室を出て次の患者のところへ飛んで行った。

===

なるほど、ジュリアン先生が1日20人抜いてたらウマいと言うのはこの事か。
アメリカのスペシャリストの腕を思い知らされたのであった。

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