笑わなくていい許可:仮面

モントレー、アジロマーでの5リズムの最終日、
ロブファウストの仮面のパフォーマンスをみた。
素晴らしいパフォーマンスのビデオは明日アップするので、後でみてね。
 
 
それをみてて思い出したことがあった。 
 
 
それは
ヨーロッパ、クロアチアでの会話。

忘れてたけど、文化的な違いが面白いので書く。
 
 
私がカリフォルニア、ロサンゼルスに住んでいるというと
クロアチアのエネッサがこう聞いた。
  
 
〜 〜 〜
  
ねえ、カリフォルニアへ行った時、皆が皆、
とびきりの笑顔で真っ白い歯を出して
「ヘイ!どうだい? 元気かい?」って聞くのよ。
「ほら、笑って。なぜ笑わないの?」と言わんばかりの人もいた。
それが不思議で不思議でしょうがなかったの。
どうして初めての人に笑わなくちゃいけないの?
どうして初めての人に私の状態を伝えなくちゃいけないの?
あれは一体、なんで?
ヨーロッパではありえないことなんだけど。。。
 
〜 〜 〜 
 
私は爆笑した。
 
だからか〜〜!
なんとなくヨーロッパが心地よかったのは、
皆、人のことなど気にかけず、
自分に向かい合ってるような感覚が
冷たい優しさみたいでストンと肌に心地よかった。
 
 
アメリカは人の事を気にするそぶりをしている割に、
結局のところ自分勝手で、辟易することもある。
 
もちろん、あの超表面的な「やあ!元気かい!?」に励まされる時もあるけど
人間じゃないような感覚も確かに感じる。
 
わかる?
街中がトムクルーズの「夜でも眩しそうな笑顔」だったら、
私は怖くて街を歩けない。
 
私は彼女にこう答えた。
 
「なぜって聞かれたら答えられないけど、
 私も不思議だと思う。
 でも、不思議だと思う感覚を大事にしていいと思う。

 カリフォルニアってさ、スピリチャルのディズニーランドみたいだと私は思ってるの。
 クリスタルボウル叩いて(私も持ってる)
 腕にサンスクリットの文字の刺青の一つも入れてたなら
 もう立派にスピリチャル。
 猫も杓子もコーチングしてるし、
 今や弁護士より多いかも。
 砂浜でロータス組んでたり、
 ブロンドのくせにナマステしてたり、
 そのくせ中指立てたり(F**k!の意味です)
 やっぱり不思議だよねー」
 
 
と言ったら、彼女は爆笑した。
 
 
笑顔はいいとされている。
もちろん、笑顔はいいんだ。
 
けど
 
礼儀で笑うのはソーシャルマスク(社会的な仮面)だ。
自己過大評価のために笑うのも本当の自分を見せない仮面だ。
怒られないために笑うのも自己防御の仮面だ。
恥ずかしさを隠すためとか、私たちは笑いに「逃げる」ことも事実だ。
能面となんら変わらない。
能面の下が笑わないなら、それは伝わらない。
 
 
自分をキープアップしていくことは大切。
でも、無理して最高の自分のみを見せる必要もない。
全員が自撮りの時の顔して歩いてたら気持ち悪い。
 
 
笑いたくない時に「笑って!」はある種の暴力だ。 
 
無理に笑うのは、自分に対する暴力だ。
まず、笑いたくない種をしっかり先に感じてから。
 
 
ヨーロッパで、笑わなくていい許可をもらった。
もちろん、笑ってもいいけどね。
 
 
それがとてもホっとした。
 
 
 
本当でいよう。
 
リアルでいよう。
 

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リン先生の笑顔

腰痛で、腰がボブフォッシー。(わかる人にしかわからないネタですね)

ちなみにコチラがボブフォッシー振り付けのダンスの有名なポーズたち  
こちらもね。

そして、今の私に一番近いのがコレ。普通に立ってるのにコレ

 
本当にいろいろな人に助けてもらった。
道くん、ひなちゃん、夫、フロー。

でも、よりによって5リズムのクラスが毎日あるときだった。

どうしたもんかなあ、と思いあぐねた時、
あ!と思いついた。

そういえば、アメリカへ来たての頃、私がぎっくり腰になって、速攻で直してくれた麻酔針の先生がいた!ペインコントロールクリニックという、ソーテルのニジヤの3階にあるリン先生!!
トムがぎっくり腰になった時も、泣く彼をだましだまし連れて行き、手に麻酔針を打ってもらい、その場で歩けるようになった。

リン先生は台湾人で、信州大学を出ており、中国語、英語、そして日本語が話せる。

そうだ!リン先生のところへ行こう!

先生は相変わらずまあるい顔でニコニコしていて、
10年前と全然変わらない。

先生にやってもらって、超カミナリが体に落ちたような衝撃が走った後、
私もすくっと立てるようになった。
保険が効かなくても80ドルでやってくれるので、困った時のリン先生。

2回目もフォローアップへ行って、
針を打たれながら

「腰痛の原因は何かしら?」
と先生に聞くと

「そうねー、ストレス?または内臓が悪い?またはマッスルが疲れてる。
 マサヨさんは踊ってるから、もう大丈夫」

この先生は人のことを悪く言わない。
「ここが悪いですよ」
って言わない。

「先生は腰とか痛くならないの?」

「ならないわねえ」

「どうして?」

「どうしてでしょう?わかんない」

「先生、いつも笑ってるからじゃない?」

「あ!それ考えた事なかった。
 でも患者さん時々言うね。
 外が雨でも晴れでも、先生はいつも笑ってるって。
 関係あるかな?」

そう言ってハハハ、と笑った。

そして、少したどたどしい日本語で、先生はこう付け加えた。

「えっとね、ハッピー、内側だけダメね。
 あなた〜、中がハッピーとするでしょ?
 自分だけハッピー、それもいいけど
 ホントは、そのハッピー、
 ちゃんと外に分けないとダメ。ね
 
 自分だけハッピーは 自分勝手。
 みんなもハッピーが 一番いいの」

本当だなあ〜。

うん、笑顔でいよう。
笑顔が一番だ。

笑顔の街

普通の都会では、無表情で無機質にすれ違う。
難しい顔をしているのはまだ表情が出てヨシとして、大概が目を合わせない。

私の住む町は、カフェやレストラン、クラブ、各種の商店が軒を並べるせいもあってか、道行く人がハロー!どう、元気?と声をかける。カフェのウエイターも目が合えばにっこり笑う。
笑顔で元気をもらえたり、人に元気を与えたり。

この街、ウエストハリウッドは1984に「街」として設立された、世界で最初のゲイタウン。LGBT (Lesbian同性愛・女, Gay同性愛・男, Bi-sexualityどちらもオッケー両刀, Transgender性転換者)を差別しない事をかかげた街。まず最初にはじめたのが「レント・コントロール(家賃、賃貸しに対する規制)」。多分、多くの大家が、その昔、ゲイにはアパートなどを貸さなかったのだろう。それらを賃貸しの方向から「差別しない」法律を作って独立した街。

ちなみにアパルトヘイトの南アフリカとはビジネスをしない協定も街が持っており、街を繋ぐシャトルがあり、シニアや障害者は無料&タクシークーポンも出している。「ゲイ差別」だけでなく、様々なところに存在する「枠」をとりはらう事に一生懸命な街。(上記情報提供 West Hollywood Magazin)

というわけで、ここはゲイの人が多く住む。
そして、住んでいる人の80%以上が男性(生まれたときの性別ね)と思われるが、多分「女役」の人のほうが多いんじゃないかと思う程、可愛い系の男性が圧倒的に多い。また、レズビアンであろう女性達は思ったほどにはみかけない。

トム(夫)が犬の散歩へ行くとき、私がゆっくり歩くと、10mほど先でトムがハントされかかっているのを何度目撃した事か。

とにかく、世の中のカワイイ男性が集結しているといっても過言ではない上に、驚く事に彼らは常に笑顔なんだ。普通にしててもハンサムさんなのに、笑顔を絶やさない。それは自分のベストの顔を知っているとも言える。信号待ちひとつでも、目が合うと微笑む。犬を見て「可愛い犬ね」と言い合う。
彼らは「笑顔の魔法」をよーーく知っている。

今はそうやって楽しく生きていると思うが、思うに辛い事もあったかもしれない。負けないぞ、って思ったかもしれない。心の中に傷を負っている人たちだっていたかもしれない。だからこそ、あんなに可愛い笑顔を見せられるんじゃないかと思う。人間は幅だから。良い事だけではない、幅だ。笑顔のいい人はそれだけマイナスの幅だって深く知っていると思う。勝手な推測ではなく、それは物理だと思う。氷山の一角とも言うし、白鳥の水面下とも言う。

カフェやレストランへ行くと、お昼ご飯はまるでサラリーマンの集う丸の内ほどの男性女性の比率だが、丸の内との圧倒的な違いは、美しくオシャレな事と皆が笑っている事。「うだつのあがらない男」に見える人はあんまり居ないんだ。皆が楽しんでいる。

ああ、彼らはこの街では守られてるんだ、本当の自分でいいんだ。だけど、外の世界では大変だったんだろうなあ、と思ったら、そのパイオニア精神と、笑顔の奥の人生模様が怒濤のように押し寄せてきて、涙が溢れ、胸が押しつぶされそうになった。「生きててくれてありがとう」って本当に思った。

そうそう、明日は この街でエイズウォークがある。
ミュージカル「レント」を演じて共感したという、キッズミュージカルの子供達(舞台の写真を撮らせてもらっている)と、去年同様歩く。

共感して下さる方、一緒に歩いて下さる方、募集!